０９年粗鋼生産　３８年ぶり９０００万トン割れ
　日本鉄鋼連盟が２０日発表した０９年の粗鋼生産量は、前年同期比２６．３％減の８７５３万トンとなり、１９７１年以来、３８年ぶりに９０００万トンを割り込んだ。０８年秋のリーマン・ショック以降の世界同時不況の影響で、自動車や電機など主力納入先の需要が大幅に落ち込み、鉄鋼各社が昨年の春先まで大幅な減産に追い込まれたことが響いた。減少率も９８年（１０．５％減）を超えて過去最大となった。 　一方、１２月単月の粗鋼生産量は前年同月比１９．６％増の８９５万トン。国内外の景気刺激策による自動車や家電向け受注の復調で、足元の粗鋼生産は持ち直している。ただし、公共事業の大幅削減もあり、建設向け受注は低迷したまま。このため、経済産業省は１０年１～３月期の粗鋼生産も前期比０．５％減にとどまると見ており、生産の本格回復は依然、見通せない状況だ。【高橋昌紀】
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